5月の旬はこれで決まり!直売所でも人気の野菜たち

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春から初夏へと季節が移り変わる5月――
日差しはやわらかく、風は心地よく、家庭菜園にとってまさにベストシーズン!

特に葉物や根菜は、やわらかくてクセが少なく、調理も簡単。普段あまり野菜を食べない方でも「おいしい」と感じやすい季節です。

この記事では、プロの農家目線から見た「5月が旬の野菜」たちをご紹介。
それぞれの野菜の特徴や育てやすさ、おすすめの収穫タイミングや家庭での活用法まで、家庭菜園で失敗しないポイントもあわせて解説していきます。

季節に合った野菜を育てることで、ぐんと育ちが良くなり、何より「育てて楽しい、食べておいしい」家庭菜園になります。

それぞれの野菜の特徴、選び方、おすすめの食べ方などもあわせて、春の食卓をもっと豊かにするヒントになれば嬉しいです。

サニーレタス

特徴と栄養価

  • :春(4月〜6月)と秋(10月〜11月)が最盛期
  • 分類:キク科・チシャ属(リーフレタスの一種)
  • 葉の特徴:外葉が赤紫〜緑、波打ったフリル状の葉
  • 食味:シャキシャキ食感で、苦味が少なくほんのり甘い
  • 用途:生食向き。サラダ、バンズの具、手巻き寿司に最適
栄養素主な働き
β-カロテン抗酸化作用、肌・粘膜の健康維持
ビタミンC美肌効果、免疫力アップ
カリウムむくみ予防、血圧の安定化
食物繊維整腸作用、便秘の改善
葉酸血を作るサポート、妊婦さんに重要

淡色野菜と比べて栄養価が高く、赤みの強い葉ほど抗酸化成分が豊富です。

選び方のポイント

選ぶときは次のポイントをチェックしてみましょう!

  • 葉の先端までピンと張っていてツヤがある
  • 赤〜紫の発色が濃く、みずみずしい
  • 芯の切り口が白く、変色していない
  • 全体にボリュームがあるが、柔らかい手触り

水分が抜けると萎れやすくなるため、収穫直後の鮮度が重要。

おすすめレシピ

水分含有量が多く、「噛むサラダ」として満足感あり

①サニーレタスの韓国風サラダ

材料:レタス、ごま油、醤油、にんにく、白ごま
→ 手でちぎった葉にタレを和えるだけ!焼肉の付け合わせに。

②サニーレタスの豚しゃぶ巻き

材料:豚しゃぶ、レタス、大根おろし、ポン酢
→ 巻くだけで見た目も華やか。冷しゃぶとの相性抜群!

③サニーレタスのスープ

材料:卵、中華だし、レタス(ちぎって後入れ)
→ 仕上げにさっと入れて食感を楽しむあっさりスープ。

保存のコツ

▶ 冷蔵保存(3〜5日)
  • 濡らしたキッチンペーパーに包み、ポリ袋に入れて野菜室へ
  • 芯から水分が抜けやすいので、芯に湿らせたペーパーを差し込むと◎
▶ カット後の保存
  • 水にさらすとパリッと回復するが、その後は早めに使う
  • 冷凍には不向き(食感が大きく損なわれる)

わさび菜

特徴と栄養価

  • :11月~3月(露地)、ハウス栽培では通年も可
  • 分類:アブラナ科・カラシナの変種(からし菜の一種)
  • 外見:フリル状の葉がギザギザしており、鮮やかな緑色
  • 食味:わさびのようなピリッとした辛味と、ほのかな苦みが特徴
  • 用途:サラダや和え物、付け合わせ、彩りとして人気

加熱してもやや辛味が残るため、ピリ辛好きにも好まれる野菜。

栄養素主な働き
β-カロテン抗酸化作用、免疫力アップ
ビタミンC美肌効果、風邪予防
カリウムむくみ改善、血圧調整
ビタミンK血液凝固や骨の健康に関与
食物繊維腸内環境の改善、便秘予防

辛味は「アリルイソチオシアネート」によるもので、わさびとは別の成分ながら類似した刺激があります。

選び方のポイント

選ぶときは次のポイントをチェックしてみましょう!

  • 葉先までフリルがピンと張っていてツヤがある
  • 鮮やかな緑色で、しおれていない
  • 茎が細すぎず、みずみずしい
  • 切り口に変色がなく、白くて新鮮

葉が黄色っぽく変色しているものは避けましょう。

おすすめレシピ

①わさび菜のサラダ(定番)

材料:わさび菜、ベビーリーフ、オリーブオイル、塩
→ ピリ辛がアクセント。肉料理の付け合わせにも◎

②わさび菜のツナマヨ和え

材料:わさび菜、ツナ、マヨネーズ、醤油少々
→ 加熱せずさっと和えるだけ。おつまみにも便利。

③わさび菜と豚肉のさっと炒め

材料:豚薄切り肉、わさび菜、醤油・酒・ごま油
→ 辛味を程よく残して、スピードおかずに。

保存のコツ

▶ 冷蔵保存(3〜5日)
  • 湿らせたキッチンペーパーに包んでポリ袋へ
  • 葉が乾燥しないよう注意。冷気が直接当たらないように。
▶ 冷凍保存(約1ヶ月)
  • 軽く茹でて水気を切り、冷凍用袋へ。加熱調理専用として活用。

生のまま保存するなら、購入後はできるだけ早く使用するのがベスト。

春大根

春大根は「春まき・早生(わせ)品種」が多く、温暖な気候で育つため冬大根より辛味が少ない

葉の栄養価が非常に高いため、葉付き大根が手に入ったら、炒め物やふりかけに活用。

特徴と栄養価

  • :3月〜5月(地域により2月下旬から出回る)
  • 分類:アブラナ科・ダイコン属
  • 見た目:やや細めで、白く艶やかな肌が特徴
  • 食味水分が多く、辛味が少ない・やさしい甘みがある
  • 用途:生食・浅漬け・サラダ向き

春に出回る「春大根」は、冬の大根とは違い、みずみずしく柔らかく、生で食べるのに最適

栄養素主な働き
ビタミンC免疫力アップ、美肌効果
ジアスターゼ(消化酵素)胃もたれや消化不良をやわらげる
カリウムむくみ防止、血圧の安定化
食物繊維整腸作用、便秘改善
葉(大根葉)カルシウム・βカロテン・鉄分が豊富(葉付きならぜひ活用!)

消化酵素は加熱に弱いため、生食が効果的です。

選び方のポイント

選ぶときは次のポイントをチェックしてみましょう!

  • 全体が白く艶やかで、ずっしりと重い
  • 表面にヒビや黒ずみがない
  • 葉付きの場合、葉がシャキッと鮮やか
  • 下部(先端)まで太さがあり、しなびていない

春大根は特に水分量が多いため、収穫後の鮮度が重要です。

おすすめレシピ

①春大根のツナサラダ

材料:千切り大根、ツナ、マヨネーズ、醤油少々
→ シャキシャキ食感とツナの旨味が好相性!

②春大根の梅おかか和え

材料:薄切り大根、梅肉、かつお節、醤油
→ さっぱりした春の副菜。食欲がない日にも◎

③春大根のステーキ

材料:輪切り大根、バター、醤油
→ 軽く焼いて甘みを引き出す。柔らかい春大根なら焼くだけで美味。

保存のコツ

▶ 冷蔵保存(1週間程度)

  • 葉付きの場合は、葉を切り落として別保存(葉から水分が奪われやすいため)
  • 新聞紙に包んで野菜室へ
  • カット後はラップをして冷蔵(3〜4日以内に使用)

▶ 冷凍保存(約1ヶ月)

  • 輪切り・拍子木切りなどにして軽く下茹で→冷凍用袋へ
  • 解凍後は味噌汁や煮物に使用可能

そら豆

加熱すると風味が豊かになり、塩茹でやグリルで香ばしさが際立ちます。

特徴と栄養価

  • :4月〜6月(露地栽培の最盛期)
  • 分類:マメ科・ソラマメ属
  • 名称の由来:「空を向いて実をつける」ことから「空豆」と呼ばれる
  • 外見と食味:厚くふわふわしたさやの中に、1列に並ぶ大きな豆
    ほくほくとした食感と、濃厚で甘みのある風味が特徴
栄養素主な働き
ビタミンB1疲労回復、糖質の代謝促進
ビタミンC免疫力アップ、抗酸化作用
葉酸貧血予防、胎児の成長に必須
食物繊維整腸作用、コレステロール抑制
タンパク質筋肉・血液の材料、体力維持に必要

「豆」の中でも栄養価が高く、甘味と栄養を兼ね備えた春のパワーフードです。

選び方のポイント

  • さやが鮮やかな緑色でハリがある
  • 持ったときに重みを感じる
  • ふっくらと豆が詰まっており、1列に3〜4粒が目安
  • さやが変色・黒ずんでいない

収穫後は時間と共に糖がでんぷん化して甘みが落ちるため、なるべく早く調理するのが理想です。

おすすめレシピ

さやごと焼くと“蒸し焼き効果”で甘みが凝縮

①塩茹でそら豆(定番)

材料:そら豆、塩
→ さやごと塩茹で(もしくは豆だけでもOK)、熱々を皮ごとむいて食べるのが格別。

②そら豆のグリル焼き

材料:そら豆(さや付き)、オーブントースター or グリル
→ さやごと焼くと香ばしく、ホクホク感が増す。中身は自然に蒸し焼き状態に。

③そら豆とベーコンのペペロンチーノ

材料:そら豆、ベーコン、にんにく、唐辛子、パスタ
→ 春の食材として相性抜群。彩りも良く、旬を感じる一皿に。

保存のコツ

▶ 冷蔵保存(2〜3日)
  • さや付きのまま新聞紙で包み、ポリ袋に入れて野菜室へ
  • 剥いた豆はすぐ使うか茹でて保存するのが望ましい
▶ 冷凍保存(約1ヶ月)
  • さやから出して薄皮付きのまま軽く塩茹で→水気を切って冷凍
  • 解凍後は炒め物やスープに活用可能

冷凍する場合も、風味が落ちやすいため早めの使用がおすすめ

かぶ

特徴と栄養価

  • :春(3〜5月)、秋(10〜12月)の年2回
  • 分類:アブラナ科アブラナ属の根菜
  • 外見と食味:丸くて白い根部、柔らかくみずみずしい。葉も食用可能
  • 味わいほんのり甘く、きめ細かい舌触り。生でも煮ても美味しい
  • 品種:小かぶ(150g前後)、中かぶ、大かぶ、赤かぶなど多様

煮物でとろけるような食感が楽しめる春野菜の代表格。
特に春の蕪はやわらかく、生食向きの品種も多いです。

部位栄養素主な働き
根(白い部分)ジアスターゼ消化促進、胃もたれ予防
根・葉共通ビタミンC抗酸化作用、風邪予防、美肌効果
β-カロテン粘膜の保護、抗酸化作用
カルシウム・鉄分骨の強化、貧血予防
全体食物繊維腸内環境改善、整腸作用

葉のほうが栄養価は高いため、葉付きの蕪はぜひ葉も活用を。

選び方のポイント

  • 肌が白くなめらかで、ツヤがある
  • 葉付きなら、葉が鮮やかな緑でシャキッとしている
  • 持ったときにずっしりと重く、傷がない
  • 小ぶりなものほど柔らかく、生食に適する

葉が黄色くなっている場合は収穫から時間が経っている証拠。

おすすめレシピ

①かぶの浅漬け(生食)

材料:蕪(薄切り)、塩、ゆず皮や昆布
→ 軽く塩もみし、冷蔵庫で1〜2時間漬けるだけ。春の定番お漬物。

②かぶのそぼろあんかけ

材料:かぶ、鶏ひき肉、生姜、だし、醤油、みりん
→ とろっと柔らかく煮て、温かいあんで包む和風おかず。

③かぶのポタージュ

材料:かぶ、玉ねぎ、牛乳、バター、コンソメ
→ 洋風にも合う!やさしい甘さが際立つスープ。

保存のコツ

▶ 冷蔵保存(3〜5日)
  • 葉付きの場合は葉を切り落として別々に保存(葉から水分が奪われるため)
  • 根は新聞紙に包み、ポリ袋に入れて野菜室へ
  • 葉は湿らせたキッチンペーパーで包むと鮮度保持に◎
▶ 冷凍保存(約1ヶ月)
  • 根は切って軽く下茹で後冷凍。炒め物や煮物に使える
  • 葉は刻んで軽く茹で、冷凍用袋に

煮ると甘く、とろけるような食感に変わる。離乳食にも向く

まとめ

畑の中で、季節の足音は野菜たちが一番よく知っています。

5月の風に揺れるやわらかな葉や、土から顔を出す根菜たち。そんな旬の命と向き合う時間が、きっと日々の暮らしを少し豊かにしてくれるはずです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。